塾の移り変わり
塾の移り変わり
さて、皆さま
『何故塾に通わなければならないのか』
という質問に答える事が出来ますか?
塾に通う目的ははっきりとしておかなければいけないというお話をいたしました。
それはおわかりいただけたと思います。
ですが、それに加えて塾というものが、今どういう状況にあるのかを知っておいてください。
そうする事で、今塾に通うという事がどういう意味を持つのかが分かっていただけると思います。
今まで色々塾の移り変わりというものを考えてみましょう。
今となっては古いお話ですが、塾というのはかつて学校の補完的存在でした。
『学校の勉強についていけない生徒』
『受験に向けて不安がある生徒』
上記のような生徒が通う塾というのがほとんどでした。
ベビーラッシュの時期にそれに大きな変化が訪れます。
学歴社会、受験戦争という言葉が生まれます。
そして塾に通わなければ良い高校、大学に入れないという時代が訪れます。
勉強というものに意識が高い人は皆こぞって塾に通いました。
生徒数が多すぎて塾に入れないという事もあった時代です。
目的は一つ『良い大学、良い高校に入る事』でした
そして今度は逆に少子化時代が到来します。
ですが、塾に通う生徒は減少することなく推移しています。
理由は二つあります。
一つは親が塾に通っていた世代である事。
だから当然自分の子供も塾に通うものと疑っていません。
子供そのものは減っても、塾に通う子供の率は上がり続けています。
もう一つは塾の多様化です。
塾のサービスは様々な形に分かれました。
集団塾、個別指導塾、予習塾、進学塾、補習塾、等など。
どんな子供でも、学校だけでなく塾に通って勉強することが出来るようになりました。
今や塾に通った事が無いという人を探すほうが難しいような時代になりました。
かつては足りない部分を補うのが塾だったのですが、今では『学校』+『塾』の合計で勉強を競うのが当たり前です。
その事の善し悪しについて論じる事も出来ますが、それに意味はありません。
今や全ての子供が塾に通っていると言っても過言ではないのです。
かつて、塾は『学校の勉強をサポートする』所でした。
今の塾は『勉強をするために必要不可欠な』所に変わりました。
勿論、中には塾に通わず有名高校、有名大学に合格する場合もあります。
でも、それはごく一握りの、優秀で運のよい生徒だけです。
自分のお子さんがどうなのかしっかりと考えてください。
もし、とても優秀で、周りの環境にも恵まれているなら、塾は必要ないかもしれません。
もし、そうでないのなら、周りの子全てが塾に通っている状態で、お子さんは学校の勉強だけでは十分でないかもしれません。
どうでしょうか?
さて、次の時間では先程も少しふれましたが、塾の多様化についてお話をしていきます。
引き続きよろしくお願いいたします。