予習塾と復習塾

予習塾と復習塾の違いは下記のように前述致しました。

予習塾は学校の内容より先に進んで、学校の授業の内容をある程度理解してから学校の授業を受けるように導く塾です。
復習塾は学校の内容を追いかけるような形で進んでいく塾です。理解できなかった所、分かりにくい所をフォローするように勧めていく塾です。

予習塾と復習塾は、カリキュラムに多くの違いはありません。
タイミングがずれているだけで、どちらも学校の授業に対するタイミングを、前にもってくるか、後ろにもってくるかという差です。

ではどちらが良いのかというのが問題です。

『効率が良い』のは予習塾です

これには明確な理由があります。
学校の授業は主要教科であれば週に5時間ほどの授業があるはずです。
この授業をどれだけ理解出来るのかで、勉強の公立は大きく変わります。
極端な事を言えば、100パーセント理解してしまえば、家や塾での勉強は不要です。
勿論宿題は提出しないといけませんが、その宿題にしても100パーセント理解できているのならば、殆ど時間もかからずあっという間に終わるでしょう。
でも、実際にはそれはなかなか難しい事です。
予習塾というのはあらかじめ学校の授業と同じ内容を指導しておく事で、学校の授業を理解できるように準備しておく事が目的です。

復習塾というのは逆に、100パーセント理解できなかった生徒を対象に、残りの部分を丁寧に埋めてあげる作業です。
例えば70パーセントを100パーセントに、あるいは30パーセントを50パーセントに。
とにかく理解出来る内容を少しでも増やして、次の授業や定期テストに備えるという考え方です。
場合によっては内容のレベルを下げる事もします。
授業の内容すべてではなく、最低限必要なレベルまでの指導を行う事もあります。

では何故、復習塾が存在するのでしょうか。
上記の理由だけでは、世の中の全ての塾が予習塾になるべきです。
ですが現実には予習塾より、復習塾の方が多いというのが現実です。

理由は簡単です。
予習塾に授業について行くには、相当な頭の良さが必要だからです。

一週間に塾に通う時間がどれだけあるでしょうか。
一教科と考えれば、多くとも2時間程度なのではないでしょうか。
学校では5時間でやる内容を、2時間だけで行うわけです。
それだけの短時間で全ての内容を理解するのは至難の技です。

予習塾は確かに、達成できれば非常に優れたシステムと言えます。
しかし多くの場合は、生徒はついて行けずに終わってしまいます。
一部のトップクラスの生徒だけが、そのハードルを越えて、高い成績を維持できます。
もしついて行けなければ、2時間の難易度の高い授業を受けた後、何も分からないまま学校の授業を受けることになり、塾に通っている意味は無くなってしまいます。

逆に復習塾は一定の成果は確実に見込めます。
5時間でやった内容を、2時間で補うわけです。
レベル別にクラスが分かれている教室であれば、なおさら良いでしょう。
生徒のレベルに合わせて、可能な量の勉強を行いますから、成果は出やすいと言えます。

『効率が良い』のは予習塾ですが、『成果が確実』なのは復習塾なのです。

これだけ書くと、復習塾はレベルが低いと感じられる方もいるかもしれません。
でも事実はそうではありません。
受験問題の多様化が進み、学校の授業内容だけでは受験に対応しきれないケースは増えてきています。
そういう場合、復習塾の進学塾で勉強するというのがお勧めです。

学校の授業を100パーセント理解したという前提で、さらに復習で上乗せをするというシステムです。
学校では手を出さないような難易度の応用問題までしっかりと解いて、受験本番に備えます。

さて取りまとめますと
予習塾は効率よく勉強できますが、上手くいくためには条件があります。
それは短時間で多くのものを勉強しても受け入れられる生徒である事。
逆に復習塾はレベルに合った授業を選べば、確実に成果を得る事が出来るようになります。

さて、どちらの塾があなたにとって『正しい選択』『賢い選択』でしょうか?

次の授業では、特殊なシステムを持った塾についてお話いたします。
引き続きよろしくお願いいたします。