塾の分類

塾の分類

『塾の多様化が進んでいる』というのはすでに申し上げました。
では、具体的にどのようなジャンルの塾に分かれていっているのでしょうか。

最初に言っておきますが、塾の分類において貴賎はありません。
良い、悪いではなく、どのような塾があるのかを知るという事が重要です。
どのような塾があるのかを知っておかなければ、選ぶ事は出来ません。
基礎知識として知っておいていただいた方が良いかと思います。

嫌になるほど細かく分類がありますが、必ず読んでおいてください。
非常に重要ですし、それぞれに目的が違う塾です。
『めんどうくさいから考えない』というのが、塾選びの失敗につながるのだという事を理解しましょう。

塾に通うお子様はもっともっとたくさん勉強します。
親御さんも、これくらいで音をあげてはいけません。

分類①
集団塾と個別指導塾

集団塾は教卓に講師が立って、生徒に向かって黒板だったりホワイトボードだったりを使って、カリキュラムに沿った授業をするスタイルの塾を指します。
個別指導塾は講師は生徒の一人ひとりに対して、それぞれの学習進捗に合わせた指導を行う塾を指します。
この分類については後ほどかなり詳しくご説明いたします。

分類②
進学塾と補習塾

この二つは目的とカリキュラムによって大別されます。
進学塾は受験のために必要な勉強を行う塾。分かりやすく言うと、偏差値を上げるための塾です。
補習塾は学校の成績を上げるための勉強を行う塾。分かりやすく言えば、内申点・通信簿を良くするための塾です。

この分類は非常に重要です。
目的と違う塾に行っても、結果が伴わないのは当たり前です。

意外と多いのが、学校の成績が悪くて困っている時に、進学塾に入れてしまうケースです。
本当は学校の内容を復習する程度の授業が良いのですが、進学塾では往々にして学校よりも先に進んでしまうケースもあり、成績が上がらないどころか、混乱してしまい益々成績が下がってしまうケースも見受けられます。

懸命な方はお気づきかもしれませんが、進学のためには内申点が必要なケースも多くあります。
つまり一見すると、補習塾のようなカリキュラムを持っている進学塾もあるのです。
コースが分かれているようなら良いですが、入ってみるとずいぶんレベルが高いという事もあります。

きちんと何のための塾なのか確認しましょう。

また、詳しくは後ほどご説明いたします。

分類③
予習塾と復習塾

この二つもカリキュラムによって大別されます。
予習塾は学校の内容より先に進んで、学校の授業の内容をある程度理解してから学校の授業を受けるように導く塾です。
復習塾は学校の内容を追いかけるような形で進んでいく塾です。理解できなかった所、分かりにくい所をフォローするように勧めていく塾です。

こちらも目的次第です。
すでに成績が下降気味な方は復習を中心にやられる方が無難です。成績のさらなるアップを狙うためには予習塾が効果的になります。
これについては、次の項目で詳しくご説明いたします。

分類④
その他

上記の大別に含まれない塾(?)もあります。
例としては
・家庭教師
自宅に講師が来て、個別に指導をしてくれるシステムです。
・映像授業を受講する塾
録画した授業を受講して勉強する塾です。
・自習塾
自習するためのスペースと質問するための講師がいる塾です。
・通信添削
送られてきた教材を解いて送り返すと、添削されて戻ってくるというサービスです。
・通信質問添削
質問をFAXやメールで送ると回答してくれるというサービスです。

塾では無いものもありますが、それぞれに勉強のサポートとして使えるものです。
別途後ほど詳しくご説明いたします。

沢山ありますが、自分が今通っている塾が、どの分類に属するか、ご理解されていますでしょうか?
もし分からないのであれば、一度確認された方が良いかと思います。
『良く分からない塾に通っている』のであれば、成績が上がらないのも当然と言えます。

さて、ここまでは分類のお話をしてまいりましたが、一般的な分類の中に意味が無いものもあります。
下記の分類は全く意味がございませんのでお気をつけ下さい。
そこにこだわっていると、近くに『良い塾』があっても、見逃してしまうかもしれません。

意味の無い分類①
大手塾と個人塾

この二つを分けることにあまり大きな意味はありませんが、気になる方が多いと思いますのでご説明します。
広いな地域に、沢山の教室を持っているのが大手塾。
狭い地域に、少ない(多くて3教室程度)を持っているのが個人塾。
この分類に意味がないと言ったのは、どちらが良いかの判断基準にはならないからです。

『大手であればしっかりしている』というのは幻想です。
大手の教室も、場所によって善し悪しは様々です。
勿論『個人塾が良い』というわけでもありません。

教室長や、運営者、講師によって塾の性質は大きく変わります。
最終的にはそれを見極める事が重要なのであって、大手個人という区別には意味がないからです。

意味の無い分類②
直営塾とフランチャイズ塾

大手と個人の分類と同じです。
どちらも良いも悪いもありません。
その一つ一つの教室を見る事が重要です。

意味の無い分類③
プロ講師とアルバイト講師

プロ講師というのは、専業職業として指導をしている講師です。
アルバイト講師というのは大学生等がアルバイトで指導をしている講師です。

実体験でお話をしますが
プロ講師の中には、就職したものの会社の中で上手くいかず、その後職を転々としたが結局手に職付かずにアルバイトのような形で塾の講師を初めて、そのまま人手不足の塾に就職したという人間もいます。
方やアルバイト講師には、一流大学に入学し、人を教える事が好きで塾でアルバイトを始めて、卒業後は一流と言われる企業でバリバリと働くという人間もいます。

極端な例ですが、別にプロが良いという目安にならないのはご理解いただけると思います。
まったく意味が無いわけではありませんが、塾の善し悪しとはそれ程関係ありません。
講師の質を見極める事が重要なのであって、プロ、アマチュアという言葉に惑わされないようにしましょう。

長くなりました。次は項目別に、分類の内容について詳しく見ていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。