『小1プロブレム、相模原・横山小の取り組み』

106人の新入生を迎えた相模原市立横山小学校。5日の入学式で、子どもたちは、生まれ月順で編成された「赤」「緑」「黄」の1カ月限りの“仮クラス”で入場した。翌6日、最も若い黄色組の教室をのぞいた。
担任は2日ごとに代わり、各組を回る。この日の担任は、常光美恵子教諭。「最初のお勉強は、お話の聞き方です」と切り出した。おしゃべりしたい気持ちを我慢して耳を傾ける力を「心の筋肉」とたとえた。「お約束を守ろうと努力することで、心の筋肉がモリモリつきますよ」
でも、3クラスが集まった最初の学年集会ではおしゃべりや、つつき合いが止まらない。ゲームや絵本の読み聞かせで注意を引きつけてから、本題の校歌の練習へ。児童は元気な歌声を響かせた。1週間後、黄色組は、鉛筆の持ち方を教わっていた。この日は頭がくるくると動かずに、落ち着いて前を向く。6日は隣の子にちょっかいを出していたT君が、この日の担任の志村佳苗教諭から「よくできました」とほめられ、笑顔を見せた。教室に集団の雰囲気が出始めた。
小学1年生が学校生活に適応できず、授業にスムーズに入れない「小1プロブレム」。最初のクラス編成は大切だが、急速に変化する子どもの個性を見極めるには時間がかかる。仮クラスは、その観察の期間だ。
「1カ月は学校生活の助走期間。その間に106人の個性を担任全員が把握することが大切」と井村勉校長。3人の担任は、保育園や幼稚園からの申し送り事項が書かれた書類に、毎日気づいたことを書き足していく。「手のかかる子が1クラスに集中すると大変。一方、リーダーシップをとれる子も配置します」。5月のクラス分けに向けた準備が進んでいる。
小学生が学校でスムーズに勉強に入れない、小1プロブレムについてです。普通に考えれば、子供の側に問題があるのではないかとは思います。先生の側は若い先生もいれば、ベテランの先生もいるはずです。ベテランの先生の過去の経験から解決できないのであれば、10年前の先生なら解決できたと考えるのは不自然ではないでしょうか。
そんな極端な言い方はいかがかとは思いますが、成熟が遅れている傾向はあるのかもしれません。児童心理や成長過程について論じる事も大切だとは思いますが、それよりも、現在の学校の置かれている状況について考えたいと思います。
小中学校の勉強内容は一説では20%以上増えたと言われています。そんな最中に小1プロブレムの問題もあるわけです。最近、真逆のニュースが同時に報道されているように思います。
一方では、勉強量を増やして学力を上げるべきであるという意見や制度。
もう一方では、子供が『普通の事』が出来なくなっていると言っていること。
そして、それぞれの対策は個別のものとして扱われているように思います。現場はその二つの問題に挟まれているので、非常に大変なのではないかと思います。
勉強の量は増えているのに、生徒の学力は上がらない可能性です。
授業を受けている生徒の大半は分かっていないけれど、学校は進んでいくと言う状態になってしまうのではないでしょうか。
そうならないために、現場の状況をみたうえで、現場を越えた所で対策が必要なのではないでしょうか。学力低下に歯止めをかけるために、大きな動きがありました。今度は、学力の底上げや、学習の準備に対しての動きがある事を期待しています。